1633年の創建時より、綾部藩主菩提寺としてだけでなく動物供養寺としても慕われ、動物を個別に火葬する炉を設けてから、2027年に40周年を迎えます。
あやべ動物霊園は、綾部市街地に程近い通称「寺山」のふもとに建っており、江戸時代に綾部2万石の領主であった九鬼家の菩提寺として1632年に開創された隆興寺の境内にあります。代々の藩主の帰依を受けて、藩内の臨済宗寺院数ヶ寺を末寺に持つなど、寺門隆盛を極めました。
ここにお祀りされる観音様は馬頭観音様です。文字通り、頭の上に馬頭を頂く観音様で特に畜生道の苦しみを救わんとする深い思いを厳しい憤怒の相の陰に宿しておられます。
境内地には、九鬼家代々の墓所を始め、九鬼隆季公が伏見稲荷神社から特別に遷宮を許され、以後当寺の守護神として祀られた格式ある稲荷神社などがあり、往時の綾部藩を偲ばせます。
寺山を上る梅の木の間の小道には、大正初めのスペイン風邪による病疫者の供養のために立てられた西国33カ所の石仏もお祀りされています。
永代供養塔も建立し、何らかの理由で将来供養したくてもすることが出来ない方のため当山が施主様に変わって供養しております。
また、馬頭観音様をおまつりさせていただいていることから、開山当時より動物の供養も盛んに行われ、1987年には動物霊園として火葬炉を併設し、大手製薬会社の新薬開発にたずさわった動物の慰霊祭、ペットショップの慰霊祭、動物の火葬、永代供養など、人間だけでなく動物の供養も行っております。